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ホイールサイズについて(アドバンス編)

2006/7/1
追記 2008/4/17
追記 2008/5/30
追記 2015/3/14

(2015/3/14) 追記

27.5をはじめ新たに加わった規格や、ETRTOの現状など、追記をしています。

(2008/4/17)
サイズ規格表を追記

このページ中段くらいにある、サイズ規格表で一部追記しています。テキストが細かくクラクラするような表なのですが、失礼します。

(2008/5/30)紛らわしいサイズのことで追記しました。

  お客様のご相談で分かったのですが、まだまだ出てくる紛らわしいサイズ。700Cや26MTBなら特に問題ないのですが、20インチなどちょっと変わったサイズでは、注意が必要です。ホイール規格はなんとも手ごわいですね。

優雅なり
自転車ホイール規格

  前回に、ホイールの規格の詳細については後日・・・と書いた続きです。ちょっと数値などの羅列になります。ややこしい話ですし、知っていてもそんなに役に立つ情報ではありません。「何、これ。」と言う感じならすぐさま「戻る」ボタンで、ウィンドウを閉じてください。
  などと消極的にはじまってしまい恐縮です。ホイールの規格ですが、前回も述べましたように自転車のホイールの規格は各国の事情や発祥の違いなどで、同じインチサイズでも、いろんな規格があったり、メートル法の規格もあったりで、非常に多くの規格があるのを説明いたしました。しかし、現在では消滅してしまった、あるいはほとんど使われなくなった規格もあります。現在のスポーツバイクでは、700Cと26H/E規格を抑えておけばいいようです。それと互換性の違いから、軽快車用の27インチと700C、26H/Eと26x1-3/8の違いがあるのを、覚えておけばまずは事足ります。

ホイール規格

  何でこんなにややこしくなったのかは、前回少し述べましたように、自転車のホイールの場合、タイヤを装着してのサイズありきであったことによります。
  同じ26インチでも、タイヤが細いとタイヤの厚みが少なくなりますし、外径を26インチにキープするにはリムの外径を大きくしなければなりませんし、タイヤが太いとその逆でリムの外径を小さくしなければなりません。このような規格に振り回されて、同じ26インチでも沢山の種類のタイヤを、リムを作らなければならなかった自転車。別の方向から考えると、なんて優雅で贅沢な規格なのでしょう。タイヤ装着の外径を基準にしたことは、元々自転車のフレーム設計を基準にしたのか、あるいは同じフレームでいろんな種類のタイヤでも装着を可能にしたためでしょうか。理由は分かりません。それとも、現在でもバイクトライアルのレギュレーションにあるように、競技のタイヤ外レギュレーションによるものでしょうか。思いを馳せると果てしないです。

各種タイヤサイズ
(寸法はアバウトです)

  表に、あくまで参考寸法ですが、以前Panaracerパナソニックポリテクノロジー(ナショナルタイヤ)さんのカタログ巻末に掲載されていたタイヤ寸法や、その他独自で計測した寸法リストを参考までに上げておきます。随分以前の資料ですし、あくまで参考です。タイヤの寸法は、装着するリムの幅によっても異なりますし、タイヤの断面形状によっても変わります。またタイヤメーカーによっても変り、たとえば26x1.90と表記されているタイヤでもタイヤ幅で5mm以上違いがあります。   スピードメーターの設定で、タイヤ外径・周長を実測するのが面倒くさいとき、参考値として使っていただくのにはいいでしょう。

タイヤサイズ ETRTO タイヤ径 タイヤ幅
700×20C 20-622 673 21
700×25C 25-622 672 22
700×28C 28-622 682 27
700×32C 32-622 688 29
700×35C 37-622 694 33
700×38C 40-622 699 36
700×45C 47-622 722 46
28×1-1/2 40-635 717 38
27×1 25-630 680 22
27×1-1/8 28-630 690 26
27×1-1/4 32-630 693 30
27×1-3/8 37-630 702 33
27×1-1/2 40-630 713 38
26×1-1/4 32-597 660 60
26×1-3/8×1-1/4 32-590 653 30
26×1-1/2 40-584 661 38
26×1-1/2×1-3/8 40-590 667 38
26×1-3/8 37-590 662 33
タイヤサイズ ETRTO タイヤ径 タイヤ幅
26×1-1/8 28-590 659 26.5
24×1-1/8 28-520 580 25
24×1-3/8 37-540 610 33
22×1-3/8 37-501 572 33
20×1-3/8 37-451 521 33
26×2.50   681 57
26×2.125   664 54
26×2.00   660 50
26×1.75   655 44
26×1.50   646 37
24×2.125   615 54
24×1.75   601 46
22×1.75   550 40
20×2.125?   514 54
20×1.75   501 46
18×1.75   447 40
16×1.75   398 40
14×1.75   344 40
W/OそしてH/E
さらに混沌としてきます

  現在普通にお世話になっているタイヤは、中にチューブを入れてリムに装着するモノです。一部、最近登場したチューブレスや、チューブラータイヤあるいは実用車に使われているB/Eタイヤもありますが、一般的なタイヤで話を進めます。   前回クロスバイク・ロードあるいは軽快車に使われているW/Oと呼ばれるものと、MTBに多いH/Eという規格があることを書きました。どちらも中にチューブを入れて装着するタイヤで同じように見えますが、生い立ちとしては違ったものです。
  W/Oはワイヤード・オンの略で、ビードワイヤーで固定することを意味しています。ISOでは、SS(ストレートサイド)と呼ばれ、リムの内側のタイヤを装着する部分が直線になっています。クルマのタイヤも同様です。ストレートですが、タイヤに内蔵されたビードワイヤーと言う鋼線で、リムのビード部分で踏ん張って、タイヤを外れないようにしています。ですからこのビードワイヤー部分が非常に重要です。リムのビード部分、あるいはタイヤのビードの寸法が互いに適正に保たれないと、タイヤが外れやすくなったり、タイヤが装着できないトラブルが生じます。リムではビードのおさまる部分のビード周をきちんと決められているのです。正確を期すため、円周寸法での管理になります。それを円周率で割るとビード部分の外径が出てきますが、これをビード外径と呼ばず、便宜上「リムの呼び」と表しています。

タイヤとリムの断面

  W/Oに対して、H/Eはリムのタイヤ装着部分にフックを設けて、その部分にタイヤのビードを引っ掛けて装着します。フックド・エッジを略したもので、ISOではHB(フックド・ビード)と呼ばれます。太いタイヤに適したものとして、第二次世界大戦後アメリカで発明されたものです。戦前よりアメリカではエレガントなモーターバイクのようなデザインのクルーザーが愛用されていたのです。図に示したのは、もっともプリミティブなH/Eのタイヤとチューブの装着した断面で、リムは鉄などの板材を成型して作られています。ご覧戴くようにW/Oで言うビードワイヤーが落ち着くところがありません。あくまでフックでタイヤを保持しています。ですから、H/Eの場合は、ビード周というものが存在せず、リムの外径とフックの形状で規定をしていたのです。また、このような板材一枚物のリムの形状で、タイヤの空気を抜くと、リムの中でタイヤはめあいの自由度が増して、タイヤレバーがなくてもタイヤを外してパンク修理ができやすいメリットも持っていました。

タイヤとリムの断面

  ところが、W/Oのタイヤも高圧のものが出てきて、従来のストレートサイドでは、タイヤの保持が難しいものが出てきて、W/Oと言えども、H/Eのように、リムにフックを設けるものが出てきました。当初フックはまだかわいらしいデキモノのようなもので、ハイプレッシャーリムと呼ばれていて、せいぜい5気圧程度でした。しかしタイヤに求められる高性能化は限りなく、現在のロードバイクに見られるように8気圧以上のものも珍しくありません。そうなるとさらにフックが重要になり、しっかりとしたフックを有したクロチェットという形状が加わってきました。
  またH/Eにおいても、当初の一枚物のリムから、MTBに使われるようになり、強度と軽量化が求められ、アルミ合金で現在で見るようなリム形状になってきています。断面で見ると2階建てのようなリム形状も多くなりました。このようになると、どうもW/Oと同じようにビードの収まるような断面に見えます。また一枚物リムと比べて、タイヤ装着部分の自由度が少なくなり、あまり外径できちっと出してしまうと、タイヤが非常に装着しにくくなったり、外しにくくなったりもしてきました。そのためリム形状によっては、規定のリム外径よりも少し小さくして作られているものもあります。
  このように現在では、W/OリムとH/Eリムの境目が非常に少なくなってきたのが現状です。現在のスポーツバイクのホイールは、W/Oはクロチェットが多いし、H/Eは2階建断面のリムも多い。これでは、W/OとH/Eの区別が非常に難しいですね。
  JISでは、従来からの慣習もあり、現在でもW/Oはビード周、H/Eはリム外径で規定されているのですが、実情では合わない部分も出てきます。また前述しましたように、長い歴史の中からとてつもなく多くのホイール基準が存在あるいは存在してきた事情もあります。そこでISOとETRTOではタイヤの規格として、呼び寸法での、タイヤ幅-ビード外径の寸法を表すようになってきました。
  今まで出てきた、JISは、Japan Indutrial Standard(日本工業規格)。ISOはInternational Organization for Standardization(国際標準化機構)、ETRTOはEuropean Tyre and Rim Technical Organisationで欧州タイヤ・リム技術協会でしょうか。ISOは環境や品質で14001とか9001と言っているものです。JISは基本的にISOに歩調を合わせるようにしているのですが、実情にそぐわない場合、若干の相違がある場合があります。したがって、欧州のタイヤメーカーではH/Eでも、ビード寸法にに相当するISO/ETRTO表記をしておりますが、日本のメーカーではその表記はありません。あくまでリム外径での規格なのです。
  ISO/ETRTOでの表記では、インチ数が大きいのに実際は小さいとか、互換性が分からないといった混乱は確かに避けられます。しかし、これとて完全ではないのが実情です。生い立ちの違いなどもあり、国によっては合わない場合が出てきます。昔は26×1-3/8はフランスの650Aと同じと言われましたが、実際にはリム径で2mmほど違ったりして、タイヤがうまくはまらないこともありましたし、現在でも小径車に使われている18インチや16インチで、外国のタイヤやリムは若干違う場合があるようです。どちらも各国で長い歴史を持つ規格だけに、それぞれの国の実情で微妙に異なるためと思われます。その点最近主流の26H/Eや 700Cは、互いに輸出入も活発で、ほとんど誤差がありません。
  下記にその一覧をまとめました。左端にある数値は、JISで付表の扱いで表記されているリムの規定リム径寸法で、ビード外径に相当するものです。SSリムの呼び径とされていますが、実際にはH/Eリムに相当する寸法もあります。現在使われていないサイズもありますが、今までこれだけ多くのサイズが存在していたと言うことです。中には1mmの違いしかないものあります。またこの中に含まれていないサイズももっとあるようですから驚きます。左から2番目がJISに記載されているリム規格です。前述のようにJISではW/OとH/Eは性格が違うので別々に扱われていますし、H/Eはビード寸法管理ではないのでこの表に入れるのは適切ではありませんが、分かりやすいように一緒に記載しています。 次にJISで規定されているリムの呼び(ビード外径に相当)と外径、次の列にはISOでのタイヤのサイズを記載しました。ISOタイヤサイズでは、ISOでの表記と、従来の呼び方を併記しています。そして最右列にはそれぞれのホイール規格の現状と、現在の出回っているタイヤサイズを記載しました。

現在まで存在した自転車ホイール規格一覧 (2015/3/14一部追記)
リムの呼び径 JISによるリムの呼びと寸法   ISO5775によるタイヤ規格 その他タイヤ規格 昔と現在の採用状況 現在使われているタイヤサイズ
リムサイズ リムの呼び径 リム外径 タイヤサイズ インチ系呼称 ミリ系呼称
194 -- -- -- -- 44-194 10×1-5/8 -- -- 昔イタリアで幼児車に採用 --
203 12-1/2×2-1/4 H/E -- 220 47-203 12-1/2×1.75×2-1/4     現在12インチと呼ばれる幼児車がこのサイズに相当ARAYAのマイクロハリー12もこのサイズを採用した 12×2.125
62-203 12-1/2×2-1/4 320×57  
67-203 13×2-1/2 330×65  
222 -- -- -- -- 47-222 11×1-3/4 -- -- -- --
239 -- -- -- -- 32-239 12×1-3/8×1-1/4 300×32 -- -- --
57-239 -- 300×55A
248 -- -- -- -- 32-248 12×1-1/4 300×32A -- -- --
251 14×1.75 H/E -- 270 57-251T -- 315×55 -- 現在14インチの幼児車に採用 14×1.75等
14×1.50
279 -- -- -- -- 40-279 14×1-1/2 350×38B -- -- --
288 -- -- -- -- 32-288 14×1-3/8×1-1/4 350×32 -- 昔のフランスの350A規格幼児車に採用 --
37-288 -- 350A Comfort
350A 1/2 Balloon
40-288 14×1-1/2NL 350×38
44-288 14×1-3/8×1-5/8 350A
350×42A
298 -- -- -- -- 32-298 14×1-1/4 350×32A -- 昔イタリア・英国で幼児車に採用 --
37-298 37-298 14×1-3/8
54-298 54-298 14×2×1-3/4
305 16×1.75 H/E -- 321 47-305 16×1.75×2 -- -- 現在16インチ幼児車や16インチミニベロ・フォールディング(折畳)バイクに採用 16×1.75、16×2.125等
16×1.50 54-305 16×2 --
62-305 16×2.125 --
317 -- -- -- -- 47-317 16×1-3/4 -- -- 昔Scwinn(シュイン米国)幼児車に採用 --
330 -- -- -- -- 37-337 16×1-3/8ANL -- -- -- --
*335               16×1-3/8 昔ポーランド幼児車で採用  
337         37-337 16×1-3/8ANL        
340 -- -- -- -- 32-340 16×1-3/8×1-1/8 400A -- 昔欧州の幼児・子供車に採用 --
400×32
37-340 16×1-3/8NL 400A Comfort
400A 1/2 Baroon
400×42A
400×35A
44-340 16×1-5/8  
349 16×1-3/8 W/O 349 362 32-349 16×1-1/4NL 400×32A -- 日本の16インチW/O 現在希少昔Moulton(モールトン), Brompton(ブロンプトン)等英国系フォールディングバイクに採用 --
37-349 16×1-3/8 --
355 18×1.75 H/E -- 372 47-355 18×1.75×2 -- -- 現在18インチ子供車に採用BD-1などフォールディングバイクにも採用 18×1.75、18×1.50等
18×1.50
357 -- -- -- -- 32-357 17×1-1/4 -- -- -- --
369 -- -- -- -- 32-369 16×1-1/4 -- -- 英国Moultonの俗称17インチと呼ばれるホイールに採用 --
381 -- -- -- -- 67-381 20×2-1/2 -- -- -- --
387 -- -- -- -- 37-387 18×1-3/8NL -- -- -- --
390 -- -- -- -- 32-390 18×1-3/8×1-1/4 450A -- 昔欧州の子供車に採用 --
450×32
37-390 -- 450A Comfort
450A 1/2 Balloon
57-390 -- 450×55A
400 18×1-3/8 W/O 400 413 32-400 18×1-1/4 450×32A -- 日本の18インチW/O 現在希少 --
37-400 18×1-3/8 --
54-400 20×2×1-3/4 --
20×2F4J
406 20×1.75 H/E -- 422 47-406 20×1.75×2 -- -- 20インチフォールディングバイク、BMX、子供車など多くに採用現在20インチと呼ばれるのはほとんどこのサイズ 20×1.00~2.125まで多彩
20×1.50 20×1.75
54-406 20×2.00 --
57-406 20×2.125 --
20×2.125×2
419 -- -- -- -- 47-419 20×1-3/4 -- -- 昔Schwinnの子供車に採用 --
428 -- --     44-428 20×1-5/8×1-1/2 -- -- 昔フランス・スウェーデンの小径ロードスターに採用 --
  -- -- 54-428 20×2
432 -- -- -- -- 40-432 20×1-1/2 -- -- 昔オランダの500×38B --
438 -- -- -- -- 32-438 -- 500×32ANL -- 昔イタリアオランダで採用500×35A --
37-438 20×1-3/8NL --  
440 -- -- -- -- 32-440 20×1-3/8×1-1/4 500A -- 欧州の子供車に採用 --
500×32
37-440 -- 500A Comfort
500A 1/2 Balloon
40-440 20×1-1/2NL 500×38
451 20×1-3/8 W/O 451 464 32-451 20×1-1/4 500×32A -- 日本の20インチW/O 主に女の子向子供車に採用BMXの軽量モデルの細いタイヤのものはこのサイズ現在ではミニベロロードに多く使われている規格。現在のラレージャパンミニベロはすべてこの規格サイズ 20×1-3/8
20×1
20×1-1/8
37-451 20×1-3/8 --
*457 22×1.75 H/E -- 473 -- -- -- -- 日本の22インチCTB・MTBなど子供車に採用 他国では希少 22×1.75
22×1.50
484 -- -- -- -- 44-484 22×1-5/8×1-1/2 -- -- -- --
489 -- -- -- -- 32-489 -- 550×32ANL -- 昔イタリア・オランダの550A --
37-489 22×1-3/8NL --
490 -- -- -- -- 32-490 22×1-3/8×1-1/4 550A -- 昔フランスの550A --
550×32
37-490 -- 550A Comfort
550A 1/2 Balloon
498 -- -- -- -- 37-498 22×1-3/8×1-1/4NL -- -- 昔ドイツで採用 --
501 22×1-3/8 W/O 501 514 32-501 22×1-1/4 550×32A -- 日本の22インチW/O 主に女の子向子供車に採用以前23.5(ニーサン・ハン)と呼ばれるミニサイクル軽快車にも採用されたサイズ 22×1-3/8、22×1-3/4 (23.5サイズ)
37-501 22×1-3/8 --
47-501T 24×1-3/4R 600×45C
507 24×1.75 H/E -- 524 47-507 24×1.75×2 -- -- 日本の24インチCTB・MTBなど子供車に採用24インチBMXクルーザーも同規格 24×1.50~2.125
24×1.75
*508 -- -- -- -- 32-508 22×1-1/4×1 -- -- 昔オランダで採用 --
520 -- -- -- -- 47-520 24×1-3/4 -- -- 24インチロード用に採用 24×1
531 -- -- -- -- 44-531 24×1-5/8×1-1/2 -- -- 昔スウェーデンで採用 --
534 -- -- -- -- 40-534 24×1-1/2 -- -- 昔英国・オランダ・フランスで採用 --
*537 -- -- -- -- -- -- -- -- スペインMontyが提唱したバイクトライアル用25インチMTBホイール規格 25×2.45
540 24×1-3/8 W/O 540 552 32-540 24×1-3/8×1-1/4 -- -- 日本の24インチW/O
24インチ軽快車に採用。
24×1-3/8
37-540 24×1-3/8 --
40-540 24×1-3/8×1-1/2 --
24×1-1/2×1-3/8
541 -- -- -- -- 32-541 24×1-3/8×1-1/4NL 600A -- 昔英国・オランダで採用 --
600×32A
37-541 -- 600A Comfort
600A 1/2 Balloon
600×35A
547 -- -- -- -- 32-547 24×1-1/4 -- -- 昔Schwinn子供車に採用 --
559 26×1.75 H/E -- 575 47-559 26×1.75×2 -- -- MTBをはじめ多くの26インチスポーツバイクに採用 26×1.00~3.00まで多彩
26×1.75
54-559 26×2.00 --
565 25×1-3/8 W/O 565 578 -- -- -- -- 昔日本で25インチスポーツ車に採用 --
571 -- -- -- -- 40-571 26×1-1/2C.S. -- -- 26インチロード、トライアスロンロードに採用
別名650C
シティクルージングモデルにまた復活中
26×1
26×7/8
650×23C
650×25C
26×1-5/8×1-1/2NL
47-571 26×1-3/4 650×46C
26×1-5/8 650C S.C.
54-571 26×1-3/4×2 650×50C
26×2×1-3/4
26×2
584 26×1-1/2 W/O 584 597 37-584 26×1-1/2×1-3/8 -- -- 以前ランドナーなどに多く使われたサイズの 650B
アメリカPecentiが提唱した27.5インチMTB用ホイール規格は同じ規格を採用している
昨今増加中。ただしリム形状はクロチェットタイプがMTB用に使用される
650×32B、650×35B、650×38B、650×42B
しかし、入手困難
26×1-1/2はパナレーサーで現行品
27.5インチMTB用としては今後サイズバリエーションが増える可能性があるが、2.20などMTBに準じた太いサイズのものが主になる
26×1-3/8×1-1/2
40-584 26×1-1/2 650×35B
  650×38B
44-584 26×1-1/2×1-5/8 650C Semi-Comf.
26×1-5/8×1-1/2 650B 1/2 Balloon
26×1-3/4×1-1/2 650×42B
47-584 26×1.75×1-1/2 650×45B
26×1-1/2×1-3/4
54-584 26×2×2-1/2 --
26×1-1/2×2
*587 -- -- -- -- -- -- -- 700D GTが90年代初頭に提唱した700Dサイズ 現在ではほとんど消滅 --
590 26x1-3/8 W/O 590 603 32-590 26×1-3/8×1-1/4 650×32A -- 日本の26インチ軽快車に多く使われる日本の自転車の代表的サイズ
ARAYAフェデラルで、再注目サイズとなった。
26×1-3/8、26×1-3/8×1-1/2
37-590 26×1-3/8 650A
650×35A
40-590 26×1-3/8×1-1/2NL --
597 26×1-1/4 W/O 597 610 32-597 26×1-1/4 -- -- 以前、26インチの快走車に採用
昔Schwinnロードスターにも採用
26×1-1/4
現在入手困難
*599 -- -- -- -- -- -- -- 26x1.25x1.375 昔の米国の独自サイズ --
609 -- -- -- -- 54-609 28×2 -- -- 昔ドイツで採用 --
622 700C W/O 622 635 28-622 28×1-5/8×1-1/8 700×28C -- 現在のロード・クロスバイクなどスポーツバイクに多く採用されているサイズ
タイヤサイズバリエーションが充実。
Fisherが提唱した29インチMTBはこの規格に相当
700×18C~45C多彩
29インチMTB用で29×1.95~2.50など
28×1-5/8×1-1/4×1-1/8 700C Carrere
32-622 28×1-5/8×1-1/4 700×32C
28×1-1/4×1-3/4 700C Course
37-622 28×1-5/8×1-3/8 700×35C
28×1-3/8×1-5/8
40-622 28×1-5/8×1-1/2NL 700×38C
44-622 28×1-5/8 700×42C
47-622 28×1-3/4 700×45C
28×1.75
28×1-5/8×1-3/4
630 27×1-3/8 -- 630 643 28-630 27×1-1/4 fifty -- -- 英国系ロードモデルに端を発し、日本でも27インチ快走モデルに多く使われたが、現在では27インチ軽快車のみに多く採用。 27×1-3/8
27×1-1/4、1-1/8は現在困難であったが、現在は種類が限られるが入手できるようになった。
27×1-1/4 32-630 27×1-1/4 --
635 28×1-1/2 W/O 635 647 28-635 -- 700B -- 実用車の原型であるロードスターに多く使われた歴史あるサイズ。現在日本では28インチ軽快車に採用されているサイズ。 28×1-1/2
32-635 28×1-1/2×1-1/8 700×28B
700B Course
40-635 28×1-1/2×1-3/8 700B Standard
700×35B
28×1-1/2 700×38B
44-635 28×1-5/8×1-1/2 --
28×1-1/2×1-5/8
642 28×1-3/8 W/O 642 655 28-642 28×1-3/8×1×1/8 700×28A -- 昔英国28インチロードスターに採用 --
37-642 28×1-3/8 700×35A

以前から不思議に思うのですが(どうでもいいことですが)、日本で出回っているW/Oの場合、16×1-3/8~22×1-3/8までは、ほぼインチどおりの寸法でサイズの差が出ていますが、22インチと24インチでは2インチの差があるのに、サイズの差が39mmしか差がありません。なぜかと考えるに、これは推測なのですが、日本では元々22インチW/Oはなかったように思います。22インチや20インチなど小径の子供車でも、以前は後に述べるB/Eタイヤでした(自分がはじめて乗った子供車がそんな時代だから覚えているわけではありません。断じて・・・)。それが子供車などで22インチW/Oを採用する際に22×1-1/4のサイズを採用してしまったのではないかと考えられます。タイヤ幅が狭い用のリムですからリム外径が大きくなってしまったのではないかと思うのです。つまり24インチでは、リム呼び径540で、22インチのときにリム呼び径490を採用すれば、ちょうど2インチ違いだったのですが、リム呼び径501を22インチで採用してしまったのでしょう。ここでリム呼び径490mmの22インチを採用して20や18もそれに準じたなら、寸法差のヘンな並び方がなかったのではないかと思います。またこの少し大きめ22インチはその後、1-3/4という太いタイヤをはめて、24インチよりも少し小さくてコンパクトな23.5(ニーサンハン)のミニサイクルに使われたりもしました。
  同様に現在も多く使われている27インチは26インチと比べて呼び径で630-590=40mmの違いがあり、1インチの差ではありません。27インチは今では1-3/8タイヤがほとんどですが、元々は1-1/4タイヤを装着するためのリムでした。 25インチのW/Oは26インチで乗れない場合に、24インチまで小さくなくて・・・というスポーツ車に当時新たに作られた規格でした。その頃はスローピングフレームでサイズを小さくすることもなかったのです。一般に奇数インチのサイズは、後から加わったものでした。
  また、28インチのように一度消滅しかけて、また現在大柄な学生さん向きに通学者用としてリバイバルしているのもありますが、上記に記載したものの多くは現在は消滅・希少になりました。なお、リムの呼び径で「*」印をつけたものは、ISOの一覧にはないものですが、追加して記載しました。

(2008/4/17 追記) 追記

  リムの呼び径537と584(通称650B)を追記しています。537は、かなり特殊です。バイクトライアルでは、後輪に太いタイヤを採用しますが、競技レギュレーションに適合し、タイヤ外径が大きくなりすぎないようにしたもので、リム外径は一般的なMTB26インチよりかなり小さめ。しかしながら、なかなか定着化が難しいのが現状です。
584の見直しがあり、ランドナー愛好家が色めき立ったこともあったのですが、実際は新しいMTB用の規格でした。29インチMTB(622)では大きすぎる、現行26インチ(559)では小さいということで中庸を狙ったものなのですが、今後の行方を見守りたいと思います。
27インチ(635)は、このページをアップした当時は、27×1-3/8しか入手できないように書いていましたが、その後27×1-1/4や27×1-1/8も再生産されるようになったようです。このサイズが再度普及したわけでなく、以前のスポーツ車をお持ちの方でレストアして使われる方が増えているようですね。

(2015/3/15 追記)さらに変遷を繰り返し
さらに複雑になる
ホイール規格

  上表のコメント一部を書き換えています。 呼び径「559」のホイールで、「昔と現在の採用状況」の欄に、「MTBをはじめ多くの26インチスポーツバイクに採用」と書いていますが、最近では様相が変わってきてます。専門店で販売されるMTBは、29erと呼ばれる、呼び径622(700C)が注目された時期を経て、現在では呼び径「584」の650BにMTBの主流が変わりつつあるようです。29erは日本人には大きすぎたのでしょう。
  これも、当初伝統的な呼称「650B」と言われていたのが、27.5と言う呼び方が主流になってきているようで、呼び名だけでもここ数年で大きく変わっています。英語でも「シクスフィフティー・ビー」の方が言いやすくて一時広まったのですが、現在では簡単に「トゥエニーセヴン」と言って、「ポイント・ファイヴ」を省略しているようです(「ドットファイヴ」と言うおしゃれな言い方もあります)。今までの27インチは? とも思いますが、27インチは、今では日本だけで残っているといってもいいホイール規格になってしまいました。
  また、本来忘れ去られようとしていた、呼び径「451」がミニベロロードを中心に復活し、改めて定番化している流れもあります。
  このコラムは、最初2006年7月に記していますが、それから10年もしないうちに何度も追記をしなければならないように、ややこしいホイール規格にさらに激しく変遷が繰り返されていることがわかります。
  今後、どのような規格が新たに見直されるのかを予想するのも面白いかもしれません。しかし、700Dのように近年発生したのに、すでに消滅同様になってしまった規格が存在したりします。
  自分だけの寸法で販売を独占することは、販売戦略を考えると大事なことかもしれません。しかし、寸法・規格に関することは、オープンにして広めることが大事であることも事実であるとも言えます。
 もう、忘れられれそうな存在ですが、かつてカセットテープが普及したのも、開発したフィリップス社が使用料も要求せずにオープンにしたことが著名な例です。特許で抱え込んでしまっていたら、普及することはなかったはずです。
  上の表にあるように、わかる範囲でここまで寸法規格が広がってしまった自転車のホイール。29er、27.5、451のように、今後新たなサイズが提唱される場合、この中から出て来るかもしれません。予想することも楽しい?

(2015/3/14 追記)
MTBにおける650B
(27.5")サイズ

  段々主流になりつつある27.5”(650B)ですが、このサイズを最初に提唱したPacentiさんからは、2007年11月にメール問い合わせをいただいていました。当時発売していたARAYAランドナーのwebサイトを見つけてご質問されたように、Pacentiさんは、米国にも多いとされるランドナー愛好家さんでもあり、650Bホイールになじみがあったことから、このリムに太いタイヤを装着すれば、当時出始めた29erと従来のMTB26”のちょうど中間のサイズになると考えられたようです。
その時は、以前にあったMTBリムで650Bサイズの打診でしたが、650BはJISで言うW/O、MTB用はH/Eであり、この辺の整合性が双方理解がなかったのですが、上記に書きましたように、その後クロチェットタイプで双方の垣根がなくなりました。そして、ARAYAでは、比較的早く、29erだけでなく、650B(27.5")MTB用リムの生産に着手しました。
  一般的な従来サイズの26”、29er、27.5”のタイヤ外径は、MTBで一般的な2.20~2.25幅タイヤでほぼきっちり26インチ=660mm、29インチ=737mm、27.5インチ=699mmくらいになっています。
  700Cでは、メートル法の国フランスで1インチ=25.0mmで丸めてしまって、28インチ=700としてしまって、由来が28インチであることはさておき、700Cのリムが存在して、18Cから、さらに29erMTB用の2.50”(=64mm)まで広がった事に対して、26”、27.5"、29”MTBでは、タイヤ外径が前提となり、冒頭での「優雅なり自転車ホイール規格」の古典に戻ってしまっているのも興味深いことです。
  650Bは、一時消滅しかけて、ランドナー愛好家の方々が嘆かれた歴史もありますが、実は米国では、451サイズと同様に生き残っていたようです。日本から多くの自転車が輸出されたときに、10(テン)スピードと称して27インチのスポーツ車が主になりましたが、その前にはプジョーをはじめフランスからも多くの自転車が輸出されました。その時にフランスでの26インチの主流の650Bが多く輸出され、米国での26インチの規格として残ったのでしょう。日本から26×1-3/8(ハチサン)、日本のゴールデンサイズの26インチスポーツ車が、たくさん輸出されていたとしたら、このサイズで27.5”MTBサイズになっていたかもしれません。歴史にイフはないですけども。

(2015/3/14 追記)
ETRTOとは?

上で述べましたようにEuropean Tyre and Rim Technical Organisationの略で、一般にエトルトと言われています(日本だけのようで、海外ではイー・ティー・アール・ティー・オーとフルスペルで呼ぶようです)。米語Tireでなく、英語Tyreであるように欧州色が強いです。「ETRTO」を検索すると、自転車のホイールに関することばかりヒットします。何となく、自転車に関する規格のように思われますが、ETRTO内で自転車は一部であり、ETRTOは、以下の章から構成され、それぞれの章で詳細に規定されています。

  • Passenger Car Tyres (乗用自動車タイヤ)
  • Commercaial Vihicle Tyres (商業用車両タイヤ)
  • Agricultural Equipment Tyres (農耕用車両タイヤ)
  • Cycle and Motercycle Tyres (自転車<やっと出てきた>およびモーターバイク用タイヤ)
  • Industrial and Lift Truck Tyres --Pneumatic (空気入タイヤ 工業/フォークリフト用タイヤ)
  • Industrial and Lift Truck Tyres --Solid (ソリッドタイヤ 工業/フォークリフト用タイヤ)
  • Earthmoving Equipment Tyres (土木工事用車両タイヤ)
  • Rims (リム<自転車用リムもここで規定>)
  • Rim/Valve Combination (リムとバルブの組み合わせ)
  • Valves (バルブ)

  いわば車両すべてのホイール周りの規格になります。ETRTOの本部は、ベルギー・ブリュッセルに置かれ、ブリヂストン(自転車でなくタイヤ)、ヨコハマタイヤ、トーヨータイヤおよび米国系タイヤメーカーの欧州現地法人もメンバーに入っていますが、欧州の自動車用タイヤメーカーであるミシュラン、コンチネンタル、ピレリなどが幅を利かしていると考えられます。
 インチサイズの国の米国で発展した自動車では、ホイール径は従来インチサイズで統一されてきたので、径はインチがそのまま生かされ、幅については商業用タイヤなどは除き、メートル規格であるミリ表示に統一されました。
  自転車は、上表でもあるように各インチ表示のサイズで様々は規格が存在し、たとえば26インチと呼ばれるものだけでも5種類(それ以上?)ありました。今までの様々な規格をご和算して、ETRTOの自転車関連では、インチベースの寸法表記を完全に廃し、すべてをメートル基準(ミリ)表示にしてしまってます。
  自転車ETRTOでは、ホイール径を示すのはビード外径(上表で言う「呼び径」)が基準。リムは、リム内幅によってビード部分からのリム高さが各々ことなり、同じビード径でもリム幅によりリム外径が一定ではありません。しかしJISでは、W/Oはビードとリム外径が定められ、H/Eはリム外径のみが定められます。このところでJISとETRTOで一部寸法の乖離が発生してしまっています。しかし、スポーツ系ではETRTOが主流の傾向で、ETRTOを基準にして互換性を確認するのがいいでしょう。下の例で示す「ビード径」サイズがタイヤ、リムで同じならば互いに装着可能と言うことです。またリム内幅による推奨タイヤ幅もありますので、その数値も参考しながら、互換性を考えることになります。しかし、小径車も含め一般車は、JISが基準になりますので、ETRTO基準で製造されたものとは一部互換性が厳しいものが発生しているのが現状です。
  馴染みのある自転車と参考までに乗用車ホイールでのETRTO表示の寸法の読み解き方を図に示します。乗用車用では、ETRTO表示が一般的になっているのがわかります。このことからも自動車では、あえてETRTOを意識せずに済み、冒頭での検索にもヒットしないのでしょう。
  長くなりました。本当はETRTOで一つのコラムを立ち上げてもいいのですが、スポーツ車で主流になりつつあるも、やはりこれは欧州独自の規格です。JISを基準に考えるべき日本としては、少し抵抗があり、このコラムの一角をお借りしました。

自転車、乗用車タイヤ・リムのETRTOサイズ表記の意味 タイヤ・リムのETRTOサイズ表記
リム内幅とETRTOによる推奨装着タイヤ幅
ETRTO規格タイヤ幅 タイヤ幅一般表示 ETRTOによるタイヤ幅に対してのリム内幅推奨値 注  記
リム内幅
ストレートサイド
リム内幅
クロチェット
18 18C --- 13C 18C、ほとんど存在しない
20 20C --- 13C 20C、ほとんど存在しない
23 23C 16 13C-15C ストレートサイドでの23タイヤ幅装着は高圧時でタイヤバーストの可能性があり推奨できない。 
25 25C 16-18 13C-15C-17C タイヤ幅一般表示で「1」とあるのは、例として27×1等。1.00とあるのは例として26x1.00等。
以下同じ
ストレートサイドでの23タイヤ幅装着は高圧時でタイヤバーストの可能性があり推奨できない。
1
1
28 28C 16-18-20 15C-17C-19C  
2001/1/8
1.1
30 30C 16-18-20 15C-17C-19C  
1.2
32 32C 16-18-20 15C-17C-19C  
2001/1/4
1.25
35 35C 18-20-22 17C-19C-21C  
1.35
37 35C 18-20-22 17C-19C-21C-23C  
2001/3/8
1.4
40 38C、38B 20-22-24 17C-19C-21C-23C  
2001/1/2
1.5
42 40C 20-22-24 17C-19C-21C-23C-25C  
1.6
44 2001/5/8 20-22-24-27 17C-19C-21C-23C-25C  
42B
47 2001/3/4 20-22-24-27 17C-19C-21C-23C-25C-27C  
1.75
50 2 22-24-27-30.5 17C-19C-21C-23C-25C-27C  
52 2 24-27-30.5 17C-19C-21C-23C-25C-27C-29C  
54 2.1 27-30.5 19C-21C-23C-25C-27C-29C  
57 2.25 27-30.5 19C-21C-23C-25C-27C-29C  
60 2.35 27-30.5 19C-21C-23C-25C-27C-29C  
62 2.4 27-30.5 19C-21C-23C-25C-27C-29C  
64 2.5 データ無 データ無 ETRTO64幅は、ETRTO規格に無
(2008/5/30追記)
20インチサイズなど
紛らわしいサイズでの
再度追記です

  このページでの前に、ホイールについてのFAQを上げており、その中でW/O規格は26×の次が分数表示、たとえば26×1-3/8になり、H/E規格は26×の次が小数点表示、たとえば26×1.90になると述べました。20×1-3/8といえば、W/Oになります。上で示した細かい規格表のいくとリムの呼び径451に相当します。しかしそうとばかりはいえなくて例外な表示もあるようです。例で示すと欧州ブランドのタイヤでは「20 x 1-3/8 (ETRTO 406)」と表されているタイヤがあります。分数表示になっているのですが、ETRTO406となっていますので、これはリムの呼び径406のH/E規格に相当します。本来なら1-3/8=1.375ですから、20×1.375などと表記すべきなのですが、上述しましたように欧州では、W/OとH/Eの区別がはっきりしなくなってきており、混同されたサイズ表記になっているのでしょう。この例で行くと、現在20×1-3/8タイヤが装着されているタイヤを交換する際に、元々のタイヤがリムの呼び径451のもであれば、表記は同じでも上述のタイヤは完全に装着不可能になります。700CやMTBの26インチであれば、それほど混同されることは無いのですが、その他の比較的希少なサイズの場合は、互換性に十分にお気をつけられる必要があります。

(2015/3/14追記)
451サイズの追記

  20インチホイールには、従来から使われている406サイズと、ミニベロロードで定番化した451サイズのあることが、定着・認識されてきました。同じ20インチと言う呼称でありながら、リム外径が45mm、2インチ近くも異なります。従来からと言いましたが、日本では、451サイズの方が歴史が古く、かつて子供用自転車に多く使われた20×1-3/8サイズと、ほぼイコールです。「ほぼ」と言うのは、451が欧州規格ETRTOであり、JISの20×1-3/8で詳細で相違が有るためです。   米国で1970年代にBMXが勃興し、その後大流行しました。BMXは、20インチH/E、現在で言う406サイズが採用され2.125等の太いタイヤが使われました(後輪は大抵1.75)。しかし軽量なライダーや、ジュニアにはオーバースペック。そこで20×1-3/8ホイールに、タイヤにはアンダーサイズの20×1-1/8ブロックパターンタイヤ等が使われ、軽量なBMXマシンがライトウェイトライダーに普及します。アラヤからも20Aリムが多く北米向に輸出されました。その後も、このホイールサイズは、BMX用で北米で使用され、ミニベロロードが登場したときに、この軽量なホイールが採用されて、ミニベロロードの定番サイズとなった訳です。

  フランス発祥と言いながらも、結局日本と、米国だけでランドナーが生き続け、元々26×1-3/8(650A)規格が存在しなかった米国では、650Bランドナーに使われ、この少ない使用ながらも、米国で既存のサイズであった650Bを使って、現在の650B(27.5)のMTB用として、新たに定番化したことと似た事情に思います。   451サイズは、ミニベロロードで定番化したこともあり、20インチサイズとして定着化しました。タイヤバリエーションとしては、今後も細身で高性能なタイヤが増え続けると思われます。

451ホイールのライトウェイトBMX

451ホイールのライトウェイトBMXの一例。
一般的なBMXより随分スマートな外観です。

W/Oリムの変遷を
少しだけ述べます
W/Oリムの変遷

  W/Oリムは現在では、先に書きましたように、クロチェットタイプなど、H/Eとあまり変らないものまでありますが、原型を紐解くと上図のように変化してきました。ウェストウッド型と呼ばれているのが、W/Oの初期の形です。後に述べるB/E型と同じよな形状をしており、ブレーキも青矢印で掛けるようなリムブレーキと呼ばれるものを使っていました。リムのサイド部分でブレーキを掛けないので、サイド部分は丸くなっています。次にウェスチール型になり、リムサイド部分にブレーキが掛けられるリムブレーキ・キャリパーブレーキ兼用タイプになりました。板材一枚物のウェストウッドよりも強度があり、ラレーが提唱したもので現在でもラレー型と呼ばれています。またウェストウッドと後に言うエンドリックのハイブリッドと言うことでウェストリックとも呼ばれます。次ににウエストウッドのデザインから完全に脱却したエンドリック型に変化しました。エンドリックはウェスチールよりも材料も少なくてすみ、軽量化だけでなく、製造コストも抑えることができました。また、角の張った断面形状で、重量は軽くても、強度も十分に確保でき、現在でもステンレス、鉄リムの代表的な形状になっています。また現在のアルミリムにつながるリムのデザインの基礎にもなっています。
  現在では、あまり見ることが少なくなったウェストウッド、ウェスチールですが、ラウンド形状を生かしたデザインは、リムの光反射も優雅で、その意味では惜しいデザインでもあります。

リムブレーキとキャリパーブレーキ

1960年前後のラレーカタログからのトリミング。
ウェストスチール(ラレー型)リムで、リムブレーキとキャリパーブレーキが組みつけられた例です。リムブレーキとは現在でも実用車などで見られる、ロッド棒で引っ張るブレーキで、キャリパーブレーキとは、上図のような一般的なブレーキやVブレーキ、カンチブレーキなどリム側面で制動させるブレーキです。

チューブラーとB/Eで
ひとこと

  最後に、あまりお世話にならない、B/Eとチューブラーのことを書いておきます。   チューブラーは、英語でSaw-Upと表現するように、タイヤの中にチューブを入れてタイヤを縫い上げたタイヤです。断面形状から丸タイヤとも呼ばれます。レース用のイメージが強いものですが、実は空気入り自転車用タイヤではもっとも古い歴史を持ったものです。パンク修理をする場合は、タイヤの縫い上げ部分を解いて、チューブを取り出して修理しますが、そんな面倒なことをする人はほとんどいないでしょう。随分以前、タイヤも高価で、また路面状況からパンクもしやすかったときの話です。タイヤは、リムに専用接着剤(リムセメント)で固定します。ビードワイヤーもいりませんから軽量化ができますし、タイヤそのものの高性能化を追求でき、レース用に適したものとして愛用されてきました。現在でも使われている方も少なくないですし、競輪・トラックレーサーは今でも100%チューブラーです。しかし、W/Oタイヤの目覚しい進歩で、ロードではW/Oの比率が非常に高くなってきました。普通に使うには、チューブラーはなかなか手ごわいタイヤですし、W/Oで十分です。ETRTOでは18~28インチのチューブラーリムの寸法を規定していますが、現在では2、3の種類のみが残っています。
  B/Eは、ビーテッド・エッジの略で、H/Eなどとは比較にならないくらい大きなフックがあるリムに、大きなフックのあるタイヤを装着するものです。ビードワイヤー無く、耳ゴムと呼ばれるタイヤのフック部分で装着しているので、パンクしてもまったく外れず、そのまま走ることもできます。路面状態の悪い昔の日本では主流のタイヤでした。リムの形状やタイヤの構造上、重量があるものになってしまいますが、現在でも実用車・運搬車あるいはリヤカーなどに採用されています。現在ではJISでB/Eで規定されているものはリム形状、サイズとも一種類のみです。以前はリム形状サイズで多くのものが規定されていて、それだけ以前は多く使われた規格であったのだろうと想像できます。

リムとタイヤの断面
ISOチューブラータイヤリム外径
ETRTOサイズ 一般的呼びサイズ リム外径 W/Oとのサイズ互換性
18 18" 382 --
20 20" 432 --
22 22" 482 --
24 24" 532 (532) 24×1
26 26"または650C 582 (571) 26×1 26×7/8
28 27"または700C 632 (622) 700C

  上表はご参考までに、ETRTOでのチューブラーリムの外径寸法と一般的に呼ばれているチューブラーのサイズを記載しました。またW/Oに相当する寸法を併記しています。W/O相当寸法のホイールだと、チューブラーホイールを装着した自転車でもW/Oホイールに交換することが可能です。ここで見るように27~24インチチューブラーは、現在でも出回っているW/Oホイールとホイール交換の互換性はありますが、18~22インチは現在では互換性のあるW/Oホイールがありません。

B/E リム外径規格
サイズ リム外径
14×1-3/8 305
16×1-3/8 356
18×1-3/8 400
20×1-3/8 451
22×1-3/8 502
24×1-3/8 552
26×1-1/4 603
26×1-3/8 600
26×1-1/2
26×1-3/4
26×2
26×2-1/2 576
26×3 540
28×1-1/4 654
28×1-3/8 648
28×1-1/2

  あわせて、ほとんど使うことはありませんが、B/Eのリム外径を記載しました。上に書きましたように現在JISではリム外径600mmのものだけですが、以前は多くのサイズが規定されていました。こちらではほぼリム呼び径のインチどおりに、サイズ差が出ていることが分かります。B/Eの22インチは、W/O22インチより少し小さかったのです。

  随分硬い話になってしまいました。次回はもっとゆるく、サイクリングのことなどをお知らせしたいと思います。

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